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DX連載(4) – 販売領域のDX例

今回から3回に渡ってDXの具体的な事例を紹介していきます。

販売におけるDXの事例

マーケティングと販売の従来の役割がデジタル時代には大きく変わっています。それはすべてデータに関するものです。

消費者行動に関する大量の正確なデータを収集する機能により、マーケターと営業担当者は、これまで不可能だった方法で仕事に取り組むようになります。消費者を個人として見て、最初のタッチポイントから購入の過程に至るまでの彼らの行動を研究し、マーケティングと販売の間に自然な流れを作ります。これまで、マーケターは集客、営業担当者は販売、にように役割分担がありその間の情報のやりとりは非常に複雑で難しいものでした。DXによりマーケティングと販売はシームレスに連携し、情報が自然に行き来するようになります。

データにより、すべての営業担当者の生産性が向上します

営業担当者は、より多くのマーケティングデータにより恩恵を受けます。マーケティングチームと営業チームがCRMで情報を共有し、個々の営業担当者が営業活動を常にCRMに記録するようになると、営業情報は組織全体で活用されます。そこには、2つ大きなメリットがあります。

まず、マーケティングチームと営業チームが同じ情報に目を向けることで、顧客へのアプローチを連動させることができるようになります。例えば、マーケティング担当者がCRM上で営業担当者が書き込んだ商談の内容を見て、取引を進めるのに役立つマーケティングキャンペーンを共有する、といったことが可能になります。マーケティング活動を営業進捗に合わせて連動させることができるのです。

次に、情報が社内に流れて収集されると大量データ(ビッグデータ)をインプットとして、人工知能(AI)などの最先端のデジタルイノベーションで活用できるようになります。

DXはAI主導の販売手法を生み出します

AIは、有用なパターンを検索するために膨大なデータをくまなく調べる能力に非常に長けています。AIサービスが進化するにつれ、最終消費者の観点からだけでなく、販売手法や戦略自体の有効性を判断するために、販売およびマーケティングデータを検証するようになってきています。AIは、例えば、どのような属性の見込み客が1年のどの時期に購入する可能性が高いか、長期的に見てどの販売戦略が最も効果的であるか、また、どのプロモーションや製品バンドルが長期的に見て成功しているか、といったことを明らかにすることができます。

外部ソースから利用できるデータセットが増えるにつれ、AIシステムは市場情報(外部情報)と販売履歴(内部情報)を分析することができるようになります。AIシステムはそこから相関関係、パターン、さらには異常を探して、顧客へのアプローチのヒントを与えてくれます。AI主導の洞察とチーム間の知識を組み合わせることは、販売おけるDXの究極的な目標となるでしょう。

DXにおいてソーシャルセリング戦略は重要な要素です

昨今、ソーシャルメディアはいたるところにあり、ニュース、エンターテインメント、ブランドとコミュニケティを混ぜ合わせています。世界有数のコンサルティングファームであるPWCでは最近、消費者の78%が購入プロセス中にソーシャルメディアの影響を受けていることを発見しました。また、消費者のほぼ半数が、購入行動はソーシャルで知ったレビューやコメントに直接影響を受けていると述べています。

ソーシャルメディアは、消費者の購入プロセスを変えたため、DXを成功させるには、ソーシャルセリング戦略を組み込む必要があります。ソーシャルメディアは、知識豊富なセールスマンが見込み客や長年の顧客とつながり、関係を築く機会に満ちています。Digital Marketing Instituteが述べているように、「成功したソーシャルセラーは、業界の洞察を通じて価値を提供し、専門知識を共有し、洞察に満ちたコンテンツを共有することで消費者の課題に解決策を提供するため、見込み客からは信頼できるコンサルタントと見なされます」

次回以降も引き続きDXの事例を紹介していきたいと思います。

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