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DX連載(5) – サービス業におけるDX例

前回に引き続き、DXの具体的な事例を紹介していきます。

サービス業におけるDXの事例

カスタマーサービスやサービスのライフサイクルはデジタル化によって大きく、そして急速に変化しています。以前より速いサイクルで新しいサービスが生まれ、成長しています。

デジタル化社会の「オンデマンド経済」は、忙しい社会人のために様々な用事を引き受ける使用人を生み出し、世界中の国々で利用されています。彼らはギグワーカーと呼ばれ、スマートフォンのアプリからタップもしくはスワイプすることで24時間いつでも呼び出すことができます。タクシー配車アプリやデリバリーサービス、家事手伝いなど、あらゆるサービスがスマートフォンのアプリが利用できるようになったのです。フォーブスが言うように「経済全体を超越する」という世界的な動きへと急速に成長しました。これらはスマートフォンのユビキタス、電子決済システム、消費者とギグワーカーをリアルタイムでマッチングさせるアプリの組み合わせにより実現されています。

これらのサービス自体がDXですが、サービスの裏側でも連動したDXが進んでいます。ピザの配達から家事手伝いまですべてが24時間すぐに利用できるようになり、消費者は多くのサービスがデジタル化することをますます期待しています。サービス部門あるいはカスタマーサポートにとって、これは、顧客がデジタルサービスを通じて24時間年中無休の問題解決に対する期待が高まることを意味します。それはまた、デジタルサービスの購入者を喜ばせ、顧客満足度を高めるより、より多くのシェアを勝ち取る大きなチャンスがあることを意味します。

ソーシャルメディアは新しいカスタマーサポートのチャネルになり得るか

自分のスマートフォンでTwitterやInstagramアプリを使い始めたばかりの場合、すべてのソーシャルメディアで顧客の話を聞いて応答するのはかなり気が遠くなる話に聞こえます。しかし、ソーシャルメディア用に設計された管理ツールを利用すると、顧客のニーズを強調し、ソーシャルチャネルをサービスワークフローに統合し、対応のの効率化を計ったりやソーシャルメディア全体のブランド醸成状況と活動の測定を開始することができます。

既に巨大なプラットフォームとなったソーシャルメディアはデジタル化社会において非常に大きな顧客接点になり得ます。DXの考え方でソーシャルメディアにアプローチすると、顧客のニーズに追いつく苦労から解放され、ニーズをデジタルデータとして取り込み、ブランドを成長させる機会に変えることができると実感するでしょう。 

ビジネスのさまざまな部分でのコラボレーションが重要です。マーケティングや営業のDXを支援するSalesforce社では、次にようなデータを公開しています。パフォーマンスの高いマーケティングリーダーの84%が、カスタマーサポートとマーケティング部門が協力して問い合わせや問題を管理および対応していると述べていますが、パフォーマンスの低いリーダーでは37%だけです。情報がサイロから解放され、スムーズに連携されると、チームはより多くのコラボレーションを行い、ビジネスのパフォーマンスは向上します。 

セルフサービスはカスタマーサポートの救世主となるか

缶詰から調理器具まですべてに無料のカスタマーサービス番号が付いていた時代を覚えていますか?その番号は、製品の質問から保証請求まで一貫してサポートしていたでしょうか?コールセンターは現在も利用されており有用なチャネルですが、デジタル化社会では、さまざまな方法で柔軟なカスタマーサポートを提供するために分かりやすいポータルを用意すべきです。

セルフサービスポータルはその良い例です。これらのカスタマー向けツールは、パスワードのリセット、起こった問題の記録、改善要望、FAQ検索などの機能を提供します。また、コラボレーションスペース、チャットサービス、サービスの問題に関連する埋め込みソーシャルメディアフィードなど、より対話的なサービスを含めることもできます。

これらのポータルは、購入履歴とサービス履歴を収集し活用するユーザープロファイルなど、顧客のセルフサービスをパーソナライズするのに大いに役立ちます。優れたセルフサービスポータルは、カスタマーサポートへの要求を減らすことができます。また消費者の59%と法人顧客の71%が、セルフサービスの利便性や可用性がブランドへの信頼性に影響を与えると述べています。

AIはサービス業のDXにおいて重要な役割を果たします

AIをサービス部門に導入することは、DXの代表例です。顧客の簡単な問い合わせに答えるAIを利用したチャットボットは、Webサイトでの顔として機能し、カスタマーがサポートからの連絡を待つ時間を短縮します。

簡単な問い合わせを処理するためにチャットボットを導入すると、サービス担当者はより複雑で難易度の高いケースに時間を費やすことができます。AIを利用したチャットボットは、インテリジェントなケースルーティングシステムへのエントリポイントとして機能します。カスタマーの問い合わせが複雑すぎてチャットボットが処理できない場合、AIは、問題を解決するために適切な専門家をマッチングすることもできます。これにより、カスタマーは担当者間のたらいまわしに合うことなく、カスタマーサポートの満足度向上につながります。

次回も引き続きDXの事例を紹介していきたいと思います。

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